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さいきんのクライマー
新世代のクライマーたち 最近都内のボルダリング専門のクライミングジムにときどき行きます。 そこで「インタビュー」して感じたこと。 それは彼らと現行メディアとの断絶です。彼らが行きたい岩場は奥多摩 の御岳であり、蓬莱や二子、城が崎では決してない。リードはいつかやっ てみたいが、正直いって関心ない――のでありました。ジムに来る目的も 純粋にボルダリングのためであって、リードのレベルアップと答えた利用 者はごくごく少数です。若者たちのあいだではリードはオールドなスポー ツと映っていて、すでに過去のモノのようでした。ちなみ、御岳には休日 ともなれば30~50人がやってくる盛況ぶりだそうです。 > 山からスポーツクライミングが派生したときと、今のボルダリングブ ームは状況が似ているようです。スキーに対するスノーボード、そういって もおかしくないでしょう。彼らにとってのカリスマは岡野、室井、三由で あり、すでに平山ユージではありません。 > ジム経営者のN、S氏のは、この現行メディアと実情のズレ を実感しているようです。ボルダリング専門のジムにやってくる利用者の 求めているの は純粋ボルダリングの情報誌であり、雪山やリード中心の内容には関心が ない。だから、いまボルダリングの情報誌があればなあということなのです。 > また、大阪のクラッグスがリードではなくボルダリングにこだわって メッカになったように、各地のジム運営もリードよりボルダリングに向か っています。Nコンツェルンが国分寺に作るジムもクラッグスを真似た 「明るく清潔なボルダリングジム」となると思われます。 さいきんのボルダリングジムのやってくるクライマー、 > 彼らにとって二子や蓬莱の12,13なんてドーでもいい。ちょうど 僕らフリークライマーが谷川岳や奥鐘に無関心だったように……です。なん か時代は一回りしたかな、そんな印象を受けた、今回の「取材」でありました。 山本明 >