mountaineering

みずがき山大面岩


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伊藤ちゅうです。
大面岩のモンタージュ(9P、5.10+、A1)を登ってきました。

10/14月曜、晴。withACT池之内さん。
駐車場AM7:00~取付着7:50、スタート8:15~終了点13:50、下降14:10~(同懸)~取付15:50~駐車場16:30

大面岩は瑞牆山でたぶん一番大きい岩峰でしょう。
20年くらい前には、グリーンロッジからのアプローチに絶好のビスタポイントがありました。
でも今では様々な土木工事が入って、麓からでは全容を見られるところが見つかりません。
天鳥川南沢のアプローチに入れば、樹林の隙間から巨大な南面が覗けますが。
モンタージュは、南面のほぼ中央にピークからやや左下がりに張り出したきれいなアレートに展開されています。
このアレートは長さが100mに及び、顔面カンテと呼ばれています。
名の通り、アレートが鼻筋で、下端のハングが鼻先、に見えます。
モンタージュの核心は、横顔の左耳から鼻先へのトラバースと鼻筋の2ピッチにあります。

1P目:汚いガリー15m(5.5)。ハングしたおおきなチョックストーンを越えるポイントは5.7に感じた。(忠)
2P目:水の流れたさらに汚いガリーから木登りで、簡単なスラブへ(5.7)、25m。シューズがびしょびしょになって早くもうんざり。
(池)
3P目:なおもびしょびしょのハングからバンドへ、10m(5.7)。(忠)
4P目:プロテクションの取れない恐ろしいオフィズスを木の根っこつかみで切り抜け、ボルト3本のスラブ(5.9)へ。
ボルト間隔は遠く、非常に緊張した。終了点へのトラバースは指先だけのアンダークリングで、ボルトは右下に離れ、悪い。
ここは5.10bくらいに感じた。フォローも怖い。20m。(池)
5P目:トポに”木の生えたクラック25m、5.8+”とのコメントがある。ほとんど木登りだが、入り口のワイドが悪い。
ここも5.10b~cくらいに感じた。(池)
6P目:もろくじめついていて木の根っこつかみばっかのクライミングから一気に抜け出すと、目の前に顔面カンテの美しいフェースが立ちはだか
る。細いクラックから5~6m上を水平に横切るダイクの右端へ。ここからのトラバースが核心で5.10+。
ホールド皆無で、足先を数cm単位で生唾飲みながら横に移動していく。しかし、・・・、ついに出てしまった!必殺ヌンチャクつかみ2発。
いやあ、怖かった。鼻先からはA1で鼻筋へ。20m。(忠)
7P目:カンテをフリーで行くが、途中でエイド用のボルトが消え、ノープロになってしまう。ここが第2の核心で5.10ノーマル。
池之内さん、大声出してここをOS。しかしここはせいぜい5.10aくらいだったな。核心部だけなぜか甘いような・・(池)
8P目:ニューモンタージュはさらに顔面カンテをピークまで抜けているが、11c登る自信は二人ともない。
モンタージュは、左のコーナーを木登り(やれやれまたこれだ)して、高度感満点のバンドをさらに左へそっと振り、上のテラスへマントル。5.
5、15m。(忠)
9P目:5.7、オールバックアンドフットのチムニー20m。下半10mはノープロで、また岩の風化もひどく非常に悪い。
全ピッチを通じてもここが一番悪い、と思った。(池)

・・・・
まとめると、モンタージュは、弱点の少ない大面にフリー主体で、よくまあつないだなあ~と、感心。
よく言えばwild、悪く云えば、核心以外は、木登りばっかでマニアック。グレードもかなり偏っている気がするし。

でもまあ、怖いだけ悪いだけのルートではありませんでした。いいルートです。

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